雨が降ったら、必ず晴れがやってくる。
そんな風に思いながら生きていくことは、私に勇気と希望をくれる。
実際に、台風は必ず太陽を連れてやってきてくれる。
そんな天気になるたび、気圧で頭痛いなぁと思いながらも、自分の人生もきっと、雨が降ったら晴れがやってくるんだろうなぁと思う。
ここ数日のどんより曇り空(わたしの心と実際の天気)を超えて、そろそろ晴れを連れてきてくれてもいいころ。
わたしの心にはようやく晴れがやってきました。
ピーカン天晴れを連れてきてくれたのは、シャインマスカット。
『ちょっと!昨日もらったやつ、早く食べよう!お腹すいたよ〜!』
無邪気なきらきらした笑顔で、同僚に言われるまで、昨日上司がお客様からもらってきたことなんてすっかり忘れていた。
雲間から日差しがパーっと、差し込んできたタイミングである。
紙コップを用意して。
たわわに実ったシャインマスカットのおおきな、おおきな一粒をひとつずつ、(極めて丁寧に)放り込んでいく。
もぎるたびに、
うわ!
とか
きゃあー!
とか
黄色い歓声を浴びながら、マスカットたちがそれぞれのコップにおさまっていく。
同僚と楽しく分配したあとは、みんなに幸せのお裾分け。
5センチ以上はありそうなサイズ感のマスカットをそれぞれ3つずつ。
どんな大人でも、あんなにおおきなシャインマスカットを前にしたら、ニマニマと歓声が止まらないものなのです。
キンキンに冷やしたシャインマスカットは、口に入れればもう他に何も入らないくらい、おおきく・甘く・幸せで。
隣の後輩は、大きなひと口であっという間に食べ終わってしまった。
『早くない?!』
『え、だってキンキンのうちに食べないともったいないっすよ!』
たしかに。
後輩から教えられることも最近多いのだ。
私の中のもったいないおばけが全身を出す前に、ひと口で一粒をいただく。
弾けるような皮の弾力と、中のマスカットのジューシーさ。
ただ甘いだけではなく、スッと抜けていく後味の良さ。
何よりこの、【頬張る】という言葉のふさわしいサイズ感。
おおきいからといって、決して大味ではないことが、品質を物語っていた。
思わず顔が崩壊してしまったわたしは、後輩に笑われながらも、大事に大事に残り2口を堪能した。
一緒にマスカットをもいだ後輩が言っていた。
『日々の小さな幸せを感じていかないとっすよね』
ギャグだったのかもしれないけど、わたしは首をブンブン縦に振りたいくらい同意した。
23歳の男子がよくそんな達観した考えに到達したな?!と驚きつつ、価値観が同じことに嬉しさを感じる。
日々、至る所に、ちいさな幸せというものは転がっている。
一気に億万長者になれるわけではない。
急に明日、大好きな人と結婚して可愛い子供が産まれるわけでもない。
大きな幸せは毎日やってはこない。
だけど、小さな幸せは気づいたらそばにいて、『早く気づかないかな?』なんてソワソワしながら待っているものなのだと思う。
(わたしが今日、冷蔵庫にしまったシャインマスカットを危うく忘れるところだったのと同じように!)
だから、これを読むあなたの右斜め前をみてみてほしい。
かわいい赤ちゃんが笑ってくれているかもしれない。
かわいいわんこがすり寄ってきてくれるかもしれない。
そんな小さい幸せは、きっとわたしたちに、雨のあとの晴れをつれてきてくれるはずです。